YFL(やまぐち未来創生人材育成・定着促進事業:山口大学が基幹大学)として、平成28年度から開始している、大学生向け起業家教育「アントレプレナー基礎」を実施しました。今年度は山口大学14名、徳山大学2名の計16名の学生たちが受講しました。多様な学部・学科に属する仲間たちと学び合える、実践型集中講座です。将来、起業したいという学生だけでなく、起業家の生き方を学びたいという学生もいます。
初日(10月12日)は、株式会社ジブンノオトの創業目的や、中学生の頃から育んで来た島おこし産業についてお伝えしながら、アントレプレナーシップ(起業家精神)とは何かを学びました。徳山大学の大田康博教授(周防大島町出身)からは、企業経営に欠かせない財務諸表等の意味や見方についてわかりやすく講義していただきました。その後、My Business Model(起業プラン)を作成し学生たちは熱く共有していました。
二日目(10月13日)は周防大島での起業家取材。株式会社 KASAHARA HONEY の笠原隆史社長、ちどりグループ(有限会社千鳥)の山崎浩一社長の二人からは、起業の魅力と困難を乗り越え課題を解決し、より良い地域をつくる醍醐味について学ばせていただきました。それ以外にも、パン工房ワンハートの嶋津朗暢代表から、過去のアントレプレナー基礎受講生のアイデアを活かした「ココパン」誕生秘話についてもお聞かせいただきました。瀬戸内ジャムズガーデンさんにもお立ち寄りさせていただきました。現地の起業家たちからビジネスモデルをリアルに学ぶとともに、周防大島に溢れるアントレプレナーシップ(起業家精神)を体感できたと思います。周防大島は学びのリゾートなのです。
周防大島での起業家取材から最終日(11月17日)のプレゼンテーションまでに、プレゼンテーション講座も実施しました。相手の心を動かすことがプレゼンテーションの目的であることや、心を動かすための技術について体験型で講座を行いました。学生のワクワクしている表情に出会うことが教育の醍醐味です。
最終日は、「My Business Model(起業プラン)大学生プレゼンテーション発表会」と称し、起業プランを各7分間で発表しました。NPO法人・島スクエアプラスの山本信夫理事長にも同席していただき、講評もいただきました。学生たちは、起業家たちの生き方やビジネスをロールモデルとしながら、自分自身の興味や関心に向き合い起業プランを作成しました。実はこの過程が質の高いキャリア教育になるのです。
そして起業プランのプレゼンテーションにも感動しました。テーマは多様で、地域密着型の学習塾、ふるさとの温泉街活性化、不登校支援、バッテリーレンタル、移動販売カフェ、オンラインによる外国人の生活支援等、昨年度以上に、主体的で具体的な起業プランが多くワクワクしました。
発表後、担当教員から学生たちへフィードバックを行い、高い評価を得た起業プランを作成した発表者を称えました。受講した学生からは、「起業意識が養え、起業プランが計画できたこと」「学部や大学を超えて、様々な学生の意見・考えを共有できたこと」「人生のモチベーションが上がった」という感想もあり、アントレプレナーシップ(起業家精神)を育む機会になったと感じています。
そして12月14日には、起業プランのプレゼンテーションで高評価となった学生2名が、周防大島にて開催される『島スクエアフォーラム2019』にて発表の機会をいただきました。学生たちに成長の機会をいただき誠にありがとうございます!
ジブンノオトはこれからも、予測できない未知の世界を生きる子どもや若者たちのアントレプレナーシップ(起業家精神)を、地域で育み続けます。そして、次の社会をつくるために「今」をつくり続けます。