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未来の起業家を育成する人
KEIJI OHNO
株式会社 ジブンノオト/代表取締役
小学校から大学までのキャリア教育、起業家教育の授業や講演で行うプレゼンテーション(プレゼン)の核となる資料づくりが大好きで、大切な仕事です。
その道具には、操作性が良くデザインしやすい、Apple社のプレゼン用ソフト「Keynote」を愛用。プレゼンの目的である、人の心を動かすためには、よいデザインも必要だと考えています。
周防大島町の小・中学校にて、120時間程度のキャリア教育(総合的な学習の時間)を担当。また、山口県立光丘高校、広島県立廿日市高校にて講師、山口県立大学と山口大学にて非常勤講師を務めています。その他、研修や講演を含めると年間40回を超えます。教室や会場に集っている人々の心を動かすにはどうしたら良いか。日々、挑戦と研究を重ねています。
授業などの仕事をいただけるには、一つの法則があるように思います。
1.共感とご縁/互いに共感することによる出会いです。2.話し合い/相談や話し合いを重ねます。3.仕事の発注/相手が納得して初めて仕事の発注があります。4.プレゼンテーションの準備。5.集う人々の心を動かす。
このサイクルをいつも意識しています。なお、相談・助言だけで報酬を得ることをコンサルティングと言い、重要な仕事のひとつです。
株式会社ジブンノオトは、小中学生向けの教材を開発し、これを使用した教育を提供しています。 育成するのは、人工知能(AI)が活躍する未来にあっても、起業家精神を発揮して地域や社会で活躍できる人材です。 教材は、教科書とワークブックがセットになります。
土木建設業、大野工業(株)を営む家の長男として生まれ、普通なら跡を継ぐ流れですが…。
5年生の時、少年3人組が商売で稼ぐ物語の本に感動。当時、社長だった祖父に「商売をしてみたい」と相談すると、ネジに油を塗る仕事(1本10円)をくれました。
友達を1日500円で5人雇い、ネジ500本を仕上げて売上が5,000円。結果は2,500円の利益。その時、「将来は起業しよう」と思いました。
1993年、中学3年の時、東和町(現・周防大島町)は高齢化率41.5%。日本一高齢化が進んだ町と知りました。それは、50年先の日本の姿。
そんな周防大島を救う方法はないか?と調べてみると、米国の事例を発見。それは「リタイアメントコミュニティ(=定住リゾート)」、退職後の第二の人生を提供する取り組みでした。「これを実現すれば、島を救えるのでは」と、当時の日記に書いています。
島おこしを仕事にしようと決めた瞬間でした。
広島市の崇徳高校(男子校)に進学。伝統あるラグビー部に入部。厳しい上下関係、帰省は年3回だけ。これにより心身が鍛えられました。
また、学園祭「崇徳祭」では、惣菜店ばかりのなか、差別化を図り、「おにぎり屋」を企画。仕入れたおにぎりを3倍の値で、昼までに売り切るなど、自分のビジネス感覚に自信を持ちました。
卒業制作では中学3年の時からの目標だった「周防大島での定住リゾート」の構想を、現地調査をしてまとめました。
大阪市内、建設コンサルティング会社へ就職。その後、故郷での起業を考えて、IT業界へ。Web制作会社(東京)にて、恩師となる文野恭男社長の自宅兼事務所で働きました。そこで働く意義や楽しさを実感しました。
退職後はフリーのWebデザイナーになり、ビジネスプランコンテストへ出場。小室淑恵氏主宰の塾でプレゼンテーションを学びました。
Uターン後、大野工業(株)に在籍しながら、島の起業家を応援するフリーペーパー「島スタイル」創刊。Webや動画の制作、そして起業家養成塾「島スクエア」(文部科学省採択事業)の立ち上げと運営に携わりました。その後、指定管理者制度によりサザンセトなぎさパーク(なぎさ水族館・陸奥記念館・陸奥キャンプ場)の管理運営を経験しました。
2013年10月10日(島の日)、株式会社ジブンノオトを設立して、キャリア教育ビジネスを展開。また、周防大島町教育委員会のコミュニティ・スクール・スーパーバイザーとして、学校教育の現場に立ち、地方創生を目指しています。
「人生は冒険、プレゼンから冒険へ」を教育理念として、この国の教育の未来を周防大島からつくろうとしています。
特技、得意なこと、得意な教科、得意なスポーツ、好きなこと、続けていること、家族や先生、友達からほめられること、興味のあること …など | 5段階評価 |
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周防大島 | ★★★★★ |
未来思考 | ★★★★★ |
堅牢な心身 | ★★★★★ |
新たな公教育を周防大島からつくる
子ども一人ひとりがAI社会において、ジブンの才能を仕事にできる公教育をつくるため。
年齢 | 出来事(進学、就職、昇進、転職、起業、結婚、育児、復職、退職…など) |
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39 | キャリア教育ブランド「JIBUN ACADEMY」創設 山口大学 非常勤講師(アントレプレナー基礎) |
37 | 「西京ビジネスプランピッチコンテスト」(西京銀行)優勝 「地域活性化100」(中小企業庁)に選定 |
36 | 周防大島町教育委員会コミュニティ・スクール スーパーバイザーに就任 |
35 | 株式会社ジブンノオトを設立し代表取締役に就任 |
32 | 周防大島町サザンセトなぎさパークの統括マネージャーに就任 |
30 | 島スタイル編集部のオフィス開設 |
28 | 大島商船高等専門学校 起業家養成塾「島スクエア」コーディネーター就任 |
26 | 周防大島にUターンし大野工業株式会社に入社 |
25 | フリーランスWebデザイナーとして独立(東京) |
23 | 株式会社キャッチボール・トゥエンティワン(東京)に入社 |
22 | 大阪芸術大学環境計画学科卒業 株式会社近畿シビルコンサルタント(大阪)入社 |
18 | 広島の崇徳高等学校を卒業 |
15 | 東和町立油田中学校を卒業 |
12 | 東和町立油田小学校を卒業 |
コミュニケーションの基本として、(1)相手の目を見て話す、(2)元気な挨拶をする、(3)Why(なぜ?)を含め自分の意見を伝える。ということを大切にしています。
その他、「ら」抜き言葉を使わない、助詞「てにをは」や接続詞など、正しい日本語を使うように普段の話し言葉に注意を払っています。なぜなら、これらの言葉の力は、夢を実現するために必要な、相手の心を動かす「プレゼンテーション能力」の基礎になるからです。AI社会を生きる子どもたちには、ジブンの言葉の力を高めて欲しいです。